こんにちは、りんごです。
今日はデンマークの訪問介護について書いてみたいと思います。
デンマークでは、自宅で日常生活の援助が必要な状態になると、必要なサービスを受けることができます。デンマーク語でHjemmehjælp (ホームヘルプ) と言います。
日本でいう訪問介護のような感じです。
Hjemmehjælp(ホームヘルプ)とは?
ホームヘルプとは、自治体 (Kommune:コミューン) が提供する在宅サービスです。
必要な人は、24時間休みなく、サービスを受けることができます。
受けられるサービスは主に、Personlig pleje (身体介護サービス) とPraktiks hjælp (生活援助サービス) です。
Personlig pleje(身体介護サービス)は主に
- 入浴介助
- 起床、就寝介助
- 食事介助
- 更衣介助
- 体位変換
- 排泄介助
- 移乗介助 などです。
Praktiks hjælp(生活援助サービスは主に
- 掃除
- 洗濯
- 買い物
- 食事準備 などです。
誰が受けられる?
高齢者、障害者、又は病気などによって一時的に日常生活を送ることが困難になった人が受けることができます。
費用は?
デンマークでは介護の費用は無料です。
どうやってサービスを受けるの?
本人、もしくは親族、家庭医、病院が、住んでいる自治体(Kommune:コミューン)に申請します。
コミューンは申請を受けると、介護内容を評価するために、Visitator(ビジテーター)を派遣します。Visitator(ビジテーター)は、自宅に訪問し、本人の状況を判断し、必要なサービス内容を考えます。
コミューンは、本人の状態、状況を総合的に評価して、今後の方針も決めます。
一度始まったサービスはずっと受けられるわけではなく、リハビリを受けて自立が可能と判断されれば、リハビリを受け、サービス内容も、本人の自立をサポートする内容となります。
定期的に、Visitatorが介護内容の見直しをしていきます。
Visitatorとは?
Visitator(ビジテーター)は、日本でいう介護認定調査員のような職業です。
デンマークは、日本と違い介護度がありません。
Visitatorが介護内容、時間、回数を決定します。もちろん、本人や家族の意向も聞きますが、本人ができることなら、サービスは受けることができません。
反対に、病気や障害のために、自分で日常生活を送ることが困難であれば、1日に必要な介護サービスが、必要なだけ受けることができます。
多い人では、1日6~8回ほど訪問します。そして時間も様々で、食事準備に10分、排泄介助に15分、など細かく決まっています。
デンマークの高齢者もVisitatorの前では、自分ですべてできます、問題ありません、と答える人も多く、そのため必要な介護サービスが受けられない場合があります。その場合は家族や介護士が、一緒に立ち会い現状を説明したりします。
本人の状況がかわった場合、(良くなった場合も悪くなった場合も)Visitatorに連絡し、状況を説明し、サービス内容をかえてもらいます。
それは介護をする側も申請することができます。
誰がサービスを提供するの?
デンマークには、コミューン(自治体)のHjemmepleje(ホームケア)とプライベートのホームケアがあります。
利用する人は、コミューンのホームケアか、プライベートかを選ぶことができます。
デンマークも少しずつ、プライベートのホームケアも増えてきましたが、まだコミューンのホームケアを選択する人が多いみたいです。
プライベートを選んでも、コミューンのホームケアを選んでも、サービス内容には変化はありません。コミューンが決定した介護サービスは、どちらを選んでも無料で提供されます。
さいごに
デンマークの訪問介護について書いてみました。
デンマークでは、介護が無料です。ですが、本人が希望するだけ、介護サービスが受けられるわけではありません。できないこと、できることがとっても明確です。
次回は具体的に、受けられるサービスやできないことなど、書いてみたいと思います。